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5つのグレード

導入グレード

到達目標(1~3歳児)

『3つ子の魂百まで』という言葉があります。3つ子とは、数えで3歳のことをいいますから、24ヵ月児~35ヵ月児のことです。この時期がどんなに大切さをあらわす言葉です。しっかりとした親子関係の創造を。

能力の種類 到達目標・指導の方法
1 指先能力 2歳児までに、指先能力は完成可能です。できるだけはやく、指先の十全な発達ができるようにしてください。このグレードでは、〈ちぎること〉〈ぬりえ〉〈折り紙〉を楽しみながら、指先能力を育てます。指先能力なくして知的能力は育ちません。
2 図形能力 図形能力は、基本知力、数能力、言語能力の基礎能力です。楽しく図形遊びができるようになるのが、目標です。曲線と直線の違いや、直角の位置に注意したり、大きい図形から置いていったりという、基本的な方法をマスターさせましょう。
3 基本知力 基本知力とは、基本的知的能力の略です。空間・位置・構成・視野の広さなどの能力を総合したものです。つまり、三次元空間把握能力のことです。導入グレードでは、大小、内外、長短、高低、上下、前後、などということばをいっぱい浴びせて理解の土台をつくります。
4 数能力 1~3の認識能力を育てることが、まず目標です。4は、2と2。5は、2と3というように、1~3の数を組み合わせることによって創られていると言う、人類の数創りの歴史通りに指導して貰えば、驚くほどの効果があらわれるでしょう。数えないようにします。
5 言語能力 この時期の能力の発達は、とくに、言語能力の顕著なあらわれかたをします。言葉が驚異的に増え、おしゃべりになってきます。言葉は、認識の道具ですので、認識をリードします。本物の言語能力は、生活の中で育ちます。部分的知識としてではなく、生活の中で育てましょう。

基本グレード

到達目標(2~4歳児)

2~3歳になりますと、行動範囲が拡がり、何でも受け入れるように、何でも遊びの対象にするようになります。この時期に、創造的な能力創りの方法をマスターしてください。

能力の種類 到達目標・指導の方法
1 指先能力 早い目に、指先能力を完成しましょう。〈ぬりえ〉〈切り絵〉〈絵かき歌〉〈ちぎり絵〉〈ライオンのたてがみ〉〈はりえ〉〈折り紙〉〈切り絵工作〉を楽しみながら、指先能力を育てます。指歳能力なくして知的能力は育ちません。知的自立の基本です。
2 図形能力 このグレードも、〈マグプレート〉と〈天地パズル〉で楽しく図形遊びをします。まず、線があるお手本からします。次に、線のないお手本に図形を置かせます。基本的な図形能力を育てます。12種類の図形の名前も意識的に浴びせましょう。
3 点描写と折り紙 簡単点描写、斜めの線の点描写、複雑点描写、鏡絵点描写、上下逆転点描写をします。毎日、折り紙をして、山折り、谷折りの線を確認します。
4 基本知力 このグレードでは、大小、内外、長短、高低、上下、前後、左右など以外に、〈1番~〉〈太細〉〈あしあと〉〈影絵〉〈厚薄〉〈絵の不足〉の遊びプリントをします。〈同類図形〉〈重なり図形〉〈絵の合成〉などは、思考力創りに大切な遊びプリントです。
5 数能力 1~3、1~5、1~10、の数の認識能力と加減算能力を育てることが、このグレードの目標です。数認識を3~5進法でおこないます。このように、3~5進法を前提としないから数えるようになり、数能力の創造ができなくなるのです。
5 言語能力 指先能力、図形能力、点描写と折り紙、空間能力、思考力、数論理能力を育てていますので、自然と言語にも興味を持ちます。〈歌を歌う〉〈読本を読む〉という遊びは、文字や単語を教えるのではなく、文章を浴びせるという方法で言語能力を育てることを意図しています。

初級グレード

到達目標(3~5歳児)

3~5歳児は、精神的知的発達の爆発的発展時期です。図形(形態)把握能力、基本的知的能力(空間把握能力・思考力など)数・論理能力、言語能力を高いレベルで刺激しなければなりません。

能力の種類 到達目標・指導の方法
1 指先能力 3~5歳児のうちに、指先の調節能力を完成させてください。色板トントンの手首の返し、〈切り絵〉〈折り紙〉〈切り絵工作〉などが、自分一人で完全にできるようにしましょう。肉体的自立→精神的自立→知的自立へと誘っていきましょう。
2 図形能力 指先能力の確立は、手と目(みる力)の協応能力を確実に成長させます。そして、各種の図形遊びによって形態的知能といわれる図形能力を、空間的知能の基本知力や、数論理知能の数能力と関連づける事ができるのです。それが、能力を爆発的に向上させる要因となります。
3 点描写と折り紙 複雑な点描写、鏡絵点描写、上下逆転(水面の姿)点描写など、どんな点描写も楽しくできるようにしてください。点描写が大好きという子どもは伸びます。
4 基本知力 能力は、孤立したものでも部分的なものでもありません。それは、トータルな総合的なものです。この時期は、次の完成段階へのもっとも大切な時期です。つまり、構成把握、合成分解、全体把握、判断力などの本質的な基礎能力が育成されるように教材が用意されています。
5 数能力 このグレードでは、ヌマーカステンを使って、1~20の数認識と加減暗算が簡単に学べます。人類の数能力の発達に学んだ5進法からの数能力育成法がそれを可能にしました。『1~20は、〈数と計算〉能力の90%を育てる。』(ペスタロッチ)といわれています。
5 言語能力 童謡唱歌、ぬりえ読本、イソップ物語などで、文章として言語を与えます。それは、言語を文章として学ばせるためです。市販の絵本などを図書館などで借りてきて可能な限り、一人で本が読めるようにしてください。この時期は、自分で読める能力づくりの時期です。

中級グレード

到達目標(4~6歳児)

5〜6歳児で、人間的基礎能力のすべてが基礎的な完成をします。脳の神経回路が70〜80%できるからです。脳が外界をとらえる皮膚感覚が感性をつくり、知性をつくり、人間性を創るからです。

能力の種類 到達目標・指導の方法
1 指先能力 皮膚は脳の外部組織です。その中で、他の感覚が受容するだけなのに、微細な運動能力である指先能力は、外界に働きかける能力です。働きかけることによって外界を変化させる創造することができる唯一の能力なのです。指先能力を完成させましょう。
2 図形能力 6種類の図形遊びをすべて完全に使えるようにしてください。そして、12種類の平面図形の名前を覚え、直角を見て取り、頂点・辺・角という図形の3要素をもって、図形を見分ける能力を育てます。それが、空間把握能力と関連しあって、学び・考える力の基礎能力となります。
3 点描写と折り紙 普通点描写、左右逆転(鏡絵)点描写、上下逆転(水面の姿)点描写、90度回転点描者、180度回転点描者などができるようにしましょう。折り紙も自分で折れるようにしましょう。
4 基本知力 指先能力の完全な完成、空間の三次元的把握能力の完成は、現実を観察する力を正確にします。正しく観察されたものが、正しく考える基礎となり、正しい判断・思考・創造を生みます。それは、正しく関わること、関係を持つこと、生きることに繋がります。
5 数能力 このグレードで、1万までの加減暗算能力を育てます。1万までの数の成り立ち・命数法・記数法・数処理法(5進法・10進法・100進法・万進法)進法ができれば、量として数が理解できるので、長さ・時間・かさ・重さ・角度・面積・体積などの量も簡単に理解できます。
5 言語能力 文章を読むことが目的の言語能力は、この時期に完成します。年長児も終わり頃になりますと本を読むことができる子がでてきます。文字の一つ一つが読めるわけではありません。意味が読めるのです。24の童話昔話を読んで言語能力を育てる基礎とします。

上級グレード

到達目標(5~7歳児)

下記の目標を達成することは大多数の幼児に可能です。いや、幼児期に達成してもらいたいのです。能力を意味あるものするには、まず、高い現実認識能力が必要です。上級グレードでは、その基礎となるものを、揺るぎないものとして確立したいと思います。小2~3レベルの能力が育ちます。

能力の種類 到達目標・指導の方法
1 指先能力 千切る、ぬりえ、切り絵、折り紙、切り絵工作に、箸づかい、ひも結びまで含めて、指先能力 が完全に備わるようにいたしましょう。
2 図形能力 平面図形12種類の名称と性質。図形の3要素(頂点・辺・角)と、直角、垂直・平行関係。面積の基礎となる広さのとらえ方。お手本を創ることによって育つ、先見性・法則性・関係性。
3 点描写と折り紙 どのような点描写でもできたるようになること。また、折り紙をしたあと、山折り・谷折りがどんな直線を作るのかを本格的に理解し始めます。
4 基本知力 1~3の育成の中から、指先能力、幾何学能力創造されます。それらをより高いレベルで育て固定化するのがこの思考力育成コーナーです。要するに、3次元空間・位置把握能力(上下前後・左右)の確立が目的です。小学校教育では、小5~6以上の内容といえましょう。さらに、3次元空間把握能力の獲得は、全体的認識能力、3条件同時認識・判断・思考・解決能力を育てることになります。それらは、高い創造力になくてはならないものです。
5 数能力 ①長さの基礎。量の基礎である長さを、身近な単位(㎜・㎝)から学ばせます。そして、単位当たりの量という、数量認識の基本を理解するようにします。
②平面図形の基礎。上記(図形能力)で経験した能力の学習を整理し、能力を固定化する。
③時間の基礎。ここでは、<時>という基本時刻の認識と、午前・午後という考え方・言い方を学ばせ、日常生活の秩序立てのために使わせようとしています。
④九九を覚えないで、たし算とわり算を使って、×1桁、÷1桁のかけ算、わり算の意味を学びます。わり算は特殊なたし算、わり算は特殊なひき算という側面から考えます。
5 言語能力 1~5の能力レベルが言語能力を左右します。歌詞や読本を聞きながら、読みながら、文章を浴びせましょう。文字や単語の意味は自然に理解していくでしょう。

教室紹介